金標準先物取引(週足確認):2025/06/09~13

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押し目買い戦略を検討する場面と考えられる

米雇用統計が予想を上回る内容となり、FRBの利下げ観測が後退。これを受けてドルが上昇し、ドル建て金は3,350ドル付近で上値が重い展開となった。
一方でドル円は上昇基調を維持し、円建て金の価格を一定程度支えているが、短期的には調整圧力も強まりやすい局面である。したがって、円建て金は一旦の押し目が生じる可能性もあるが、中期的には地政学リスクやインフレ懸念が根強く、底堅さも維持されやすい。現時点では新規エントリーは慎重に見極めるべきであり、押し目買い戦略を検討する場面と考えられる。
目次

前週までの推移、総括

ドル円は弱含み、ドル建て金は堅調な上昇トレンド、円建て金はやや調整気味ながらも強気維持。市場ごとに異なる流れが明確である。
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市場レジスタンス目安サポート目安一目均衡表からの総括
ドル円148円付近
(直近の戻り高値)
142円付近
(2023年以降の支持帯)
雲上に位置し三役好転継続。だが方向感乏しく、143円割れはトレンド崩れの可能性あり。
ドル建て金3,350〜3,370ドル(上ヒゲ集中帯)転換線: 3,270ドル、基準線: 3,150ドル雲上を維持し三役好転継続。ただし上値は重く、外部材料次第で反落も想定。
円建て金15,750〜15,800円(直近高値)転換線: 15,500円
基準線: 14,500円
転換線を維持しつつ雲上推移で地合いは強いが、基準線との乖離から調整警戒も必要

主要ニュース、発言・指標

特に、米国の信用格下げや中国の金需要増加などは、金価格の上昇要因となりえるが、米国の経済指標や政策金利の動向によっては、金価格に下押し圧力がかかる可能性もあり。

円建て金に影響を与える主なニュース

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カテゴリ内容備考
米国の信用格下げムーディーズによる米国の信用格下げがドル安を招き、金価格の上昇要因となっています。ドル安が進行すると、ドル建て金価格が上昇し、円建て金価格にも影響を与える可能性があります。
中国による金の大量購入中国が英国から大量の金を輸入しており、世界的な金需要の増加が見られます。金の需要増加は価格上昇要因となり、円建て金価格にも影響を及ぼす可能性があります。

重要な経済指標とその影響

指標名内容備考
米国雇用統計
(非農業部門雇用者数、失業率)
予想を下回る結果は景気減速懸念を高め、金価格の上昇要因となります。景気減速懸念が高まると、安全資産としての金の需要が増加し、価格上昇につながる可能性があります。
米国消費者物価指数(CPI)インフレ率の上昇は金利引き上げ観測を強め、金価格に下押し圧力をかける可能性があります。金利引き上げ観測が強まると、金利のつかない金の魅力が相対的に低下し、価格下落要因となる可能性があります。
米連邦公開市場委員会(FOMC)
政策金利発表
金利の据え置きや引き下げは金価格の上昇要因となり得ます。金利の据え置きや引き下げが行われると、金の相対的な魅力が増し、価格上昇につながる可能性があります。
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