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前回売買判断より、現時点までの推移
上値追いには慎重姿勢が残り、高値圏では押し戻される展開。
6月12日17時以降、欧州勢の参入に伴い円建て金は上値の重さが意識され、一時15,600円近辺まで軟化。しかしNY時間に入ると、前夜のCPIに続き米PPIが市場予想を下回ったことで利下げ期待が再燃。ドル建て金が反発し、ドル円もやや軟化したことを受け、円建て金は15,750円近辺まで上昇を試す動きとなった。ただし、その後のFOMCメンバーによるタカ派寄り発言などもあり、上値追いには慎重姿勢が残り、高値圏では押し戻される展開。結果として、上値は試しつつも、終始明確なブレイクには至らず、方向感に乏しいまま翌朝を迎えることとなった。
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前回売買判断の評価
見送り判断により無駄な損失を回避する結果
6月12日17:00時点ではエントリー見送りの判断が下されたが、結果的にこれは適切な対応であったと評価できる。当時、円建て金は15,660円前後での膠着状態が続き、ドル建て金・ドル円も方向感に欠ける状況であった。さらに今後控える米PPIやFOMC会見といった重要イベントを前に、市場は神経質な展開となっていた。実際、その後も乱高下を繰り返しつつも、東京タイム内に明確なトレンドは発生せず、見送り判断により無駄な損失を回避する結果となった。主要イベントを前にポジションを持たなかった点は、リスク回避の観点からも理にかなった判断といえる。
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主要ニュース、指標発表・発言予定に関する見解
インフレ期待の変化はドル金利の動向に直結し、金市場に波及する可能性があり
本日21:30に米・輸入物価指数およびミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が発表される。インフレ期待の変化はドル金利の動向に直結し、金市場に波及する可能性がある。前日のPPIに続きインフレ鈍化が示唆されればドル安・金高の流れが再燃する可能性がある一方、強い結果であればドル高・金安へ反転するリスクもある。また、中国景気対策や日銀の金融政策観測も引き続き市場の視線を集めている。
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次回判断までの予想価格帯及び展開予測
15,680円~15,750円を中心とした保ち合い相場となる可能性
本日8:45以降、円建て金は前夜のNYタイムに見られた15,750円前後の高値試しを受けて、東京市場でも引き続き高値圏での推移が見込まれる。序盤は15,700円〜15,750円のレンジで方向感を探る動きとなり、買い一巡後は利確売りによる調整が入りやすい。ドル建て金が高値圏で伸び悩んでいることや、ドル円が145円台中盤での小動きにとどまっていることから、上値は限定的となりやすい。一方で、イベント通過後の安心感もあり、下値も堅い展開が予想され、15,680円~15,750円を中心とした保ち合い相場となる可能性が高い。積極的な仕掛けは限定的で、午前中は方向感を欠く推移が続く見込み。
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売買判断
見送り(ノートレード)