スラストアップ_システム

当ページのリンクには広告が含まれています。
金標準取引(JPX)の期先限月での取引を想定
目次

ロスカットなし、毎回1枚ごとの取引を想定

検証

対象期間:1987年1月~2025年4月

・エントリー条件:前日終値が前々日高値を上回れば、当日始値で買い。
・エグジット条件:翌日の終値で売却。
本システムは取引回数3,187回、勝率50.8%、損益比1.24と安定したパフォーマンスを示す。単純ルールながらも長期的に微益を積み重ねる構造となっており、継続運用には工夫が必要。
項目
取引回数3,187 回
勝トレード数1,619 回
負トレード数1,568 回
利益合計(円)¥5,067,600
損失合計(円)¥-4,100,300
損益合計(円)¥967,300
損益比(PF)1.24
勝率(%)50.8%
検証

5年毎のパフォーマンスの変化

スクロールできます
期間取引回数勝数負数利益合計損失合計損益合計損益比勝率
1987–1991476227249¥310,100¥-369,200¥-59,1000.8447.69%
1992–1996446217229¥173,200¥-199,400¥-26,2000.8748.65%
1997–2001404178226¥180,800¥-203,900¥-23,1000.8944.06%
2002–2006473255218¥372,200¥-294,000¥78,2001.2753.91%
2007–2011433239194¥824,800¥-788,500¥36,3001.0555.20%
2012–2016327154173¥611,600¥-660,000¥-48,4000.9347.09%
2017–2021349172177¥737,000¥-713,200¥23,8001.0349.28%
2022–202527017496¥1,843,800¥-860,100¥983,7002.1464.44%
  • 1990年代は不安定で低調(PF<1.0)。
  • 2002年以降に改善傾向、2022年以降は圧倒的に好成績(勝率64%、PF 2.14)。
  • 市場環境の変化がシステムの有効性に強く影響していると考えられる。

最近10年間のパフォーマンス

取引回数勝率(%)損益比損益合計(円)
20153946.15%0.73¥-23,200
20166243.55%0.63¥-45,300
20176651.52%0.97¥-2,300
20186245.16%0.56¥-39,200
20197745.45%1.03¥4,000
20206752.24%1.24¥61,300
20216949.28%0.77¥-40,600
20227959.49%1.62¥141,300
20237562.67%1.96¥148,100
20248570.59%2.63¥507,100
  • 2015~2019年:苦戦が続き、勝率は45%前後、損益比も低迷。
  • 2020年以降:明確な上昇トレンドにより、成績が大幅改善。特に2024年は圧倒的パフォーマンス。

(参考)売り仕掛けパターン

初期(1987~1996年)には利益を出していたが、2000年代以降はパフォーマンスが低迷。特に2012年以降は全期間で損益がマイナスで、勝率も40%台前半に低下。直近の市場環境では優位性を失っており、単独での運用にはリスクが高く、補助的な戦略または他のフィルター導入が必要と考えられる。
スクロールできます
期間取引回数勝数負数利益合計損失合計損益合計損益比勝率
1987–1991480226254¥378,300¥-317,100¥61,2001.1947.08%
1992–1996430204226¥188,100¥-175,500¥12,6001.0747.44%
1997–2001391174217¥174,700¥-199,200¥-24,5000.8844.50%
2002–2006372142230¥258,400¥-302,900¥-44,5000.8538.17%
2007–2011332153179¥805,500¥-715,200¥90,3001.1346.08%
2012–2016261123138¥484,600¥-618,200¥-133,6000.7847.13%
2017–2021264111153¥528,900¥-532,600¥-3,7000.9942.05%
2022–20251546589¥631,600¥-691,000¥-59,4000.9142.21%
初期(1987~2000年代前半)では市場のボラティリティが低く、買い・売り双方ともに明確な優位性は見られなかった。2000年代後半には一時的に売り戦略が機能するも安定性に欠ける。一方、2022年以降は金価格の急騰により買い戦略が顕著な優位性を示し、勝率64%・損益比2.14と過去最高のパフォーマンスを記録。現環境では買いエントリーを中心に、トレンドを見極めた運用が有効と考えられる。

ロスカット設定

STEP

ロスカットのあり・なし比較

前日終値の0.6%をロスカット幅とする。
項目ロスカットありロスカットなし
取引回数3,187 回3,187 回
勝トレード数1,364 回1,619 回
負トレード数1,823 回1,568 回
利益合計4,314,100 円5,067,600 円
損失合計-2,969,256 円-4,100,300 円
損益合計1,344,843 円967,300 円
損益比(PF)1.451.24
勝率42.8 %50.8 %
ロスカット件数1,373 回
STEP

他のロスカット幅と比較

ロスカット幅は0.6%と0.7%が有力候補。0.6%は損益比が高く、複利運用では資産成長効率が優れる。一方で0.7%は勝率が高くロスカットも少ないため、精神的負担が軽く継続しやすい。安定性重視なら0.7%、資産拡大を狙うなら0.6%が最適。
スクロールできます
ロスカット幅取引回数勝数負数利益合計損失合計損益合計損益比(PF)勝率ロスカット件数
0.3%3,187 回981 回2,206 回3,129,200 円-2,076,997 円1,052,202 円1.5130.78%2,090 回
0.5%3,187 回1,285 回1,902 回4,057,800 円-2,735,417 円1,322,382 円1.4840.32%1,565 回
0.6%3,187 回1,364 回1,823 回4,314,100 円-2,969,256 円1,344,843 円1.4542.8%1,373 回
0.7%3,187 回1,420 回1,767 回4,520,600 円-3,179,097 円1,341,502 円1.4244.56%1,220 回
1.0%3,187 回1,524 回1,663 回4,791,700 円-3,621,367 円1,170,332 円1.3247.82%814 回

0.6%と0.7%の比較

指標0.6%0.7%備考
損益合計1,024,847 円1,067,227 円わずかに0.7%が上回る
損益比(PF)2.052.03わずかに0.6%が上回る
勝率48.77%51.96%精神的安定は0.7%優位
ロスカット件数181 回163 回ロスカット回数も減少
取引回数同数(408 回)同数差なし
分類指標名/観点解説
✔ 損益効率損益合計・損益比(PF)PFが高い=リスクリワードが良い(0.6%優位)、だが損益合計は0.7%が上
✔ 精神的負担勝率・ロスカット回数勝率が高く、ロスカットが少ない0.7%は「やられにくい」印象
✔ 継続性ロスカット頻度ロスカットが少ない=ストレスが少なく継続しやすい(0.7%に軍配)
✔ 再現性値動きに対する反応の鋭さ0.6%はやや敏感(浅い逆行でロスカット)、0.7%は「一段深く見る」設定
✔ 安定性日別・月別損益のブレ幅PFが安定している場合、月ごとの損益も安定しやすい(どちらも優秀な傾向)
こんな人におすすめロスカット幅理由
精神的負担を減らしたい0.7%勝率50%超、ロスカット回数が少なく安心感あり
損益効率を最大化したい0.6%PFが高く、損失に対する利益の効率が良い
リスクと勝率のバランスを取りたい0.7%総合的なバランスに優れる

エントリー制限<MA>

5日間移動平均線の上にある場合のみにエントリーするフィルターを追加する。
移動平均線(5MA)フィルターは、勝率やドローダウンにわずかな改善をもたらすが、その効果は限定的。一方でトレード機会が減少し、複利運用における成長スピードを損なうリスクがある。利益効率を最大化する観点では、フィルターなしの方が有利と判断できる。

1987年~現在まで

取引回数勝トレード数負トレード数利益合計(円)損失合計(円)損益合計(円)損益比勝率(%)
2,806 回1,202 回1,604 回3,996,900 円-2,712,600 円1,284,300 円1.4742.84%

1987年~現在まで(MAフィルタなしとの比較)

スクロールできます
ルール取引回数勝トレード数負トレード数利益合計(円)損失合計(円)損益合計(円)損益比勝率(%)
5MAあり2,806 回1,202 回1,604 回3,996,900 円-2,712,600 円1,284,300 円1.4742.84%
5MAなし3,187 回1,364 回1,823 回4,314,100 円-2,969,257 円1,344,843 円1.4542.80%

直近5年間(MAフィルタなしとの比較)

項目5MAあり5MAなし
取引回数365 回384 回
勝トレード数180 回187 回
負トレード数185 回197 回
利益合計1,778,700 円1,845,900 円
損失合計-886,911 円-938,837 円
損益合計891,789 円907,063 円
損益比2.011.97
勝率49.32%48.70%
最大ドローダウン-54,787 円-64,324 円
最大連敗数10 回10 回

エントリー制限<複合>※過去10年

複利で資産の急成長を狙うなら、フィルターは掛けずに取引回数を最大化する方が有利。
精度を求めて機会を絞るより、リスクを受け入れて回転数を上げる方が成長スピードは早くなると思われる。
  • 前日終値 > 前々日高値(順張り基準)
  • 追加:前日が陽線(Bullish)
  • 追加:前日の値幅が14日ATR以上(ボラティリティ)
  • 追加:当日始値が前日終値より高い(ギャップアップ)
  • ロスカット条件:前日終値の0.6%逆行が発生したら即損切り
項目基本ルールのみ複合フィルター
取引回数723 回204 回
勝トレード数328 回99 回
負トレード数395 回105 回
勝率45.37%48.53%
利益合計2,385,700 円731,800 円
損失合計-1,381,642 円-351,136 円
損益合計1,004,058 円380,664 円
損益比(ペイオフ)1.732.08
最大ドローダウン-88,020 円-63,653 円
最大連敗数13 回7 回




下落した場合の共通点とは

始値に対して、1.0%の下落が生じた日

2007年以降を起点とするのが適切と判断。

この年、サブプライムローン問題が顕在化し、2008年のリーマン・ショックへと発展
→株式市場のボラティリティ(価格変動性)が大幅に増加し、始値から1.0%以上の下落が頻発するようになりま、金融市場の構造や投資家心理が大きく変化したため。
期間日数下落日数割合 (%)
1987–19911,288403.11%
1992–19961,232362.92%
1997–20011,224715.80%
2002–20061,225564.57%
2007–20111,22328423.22%
2012–20161,22626821.86%
2017–20211,22113410.97%
2022–202581414017.20%

売りで仕掛けた場合は?

  • エントリー条件:前日終値が前々日安値を下回れば、当日始値で売り
  • エグジット条件:翌日の終値で買い戻し(決済)
全期間では取引回数2,690回、損益合計は-11.8万円とほぼブレークイーブンだが、直近5年間は-10.5万円とパフォーマンスが悪化。勝率も44.65%から40.85%へ低下し、売り戦略の有効性が近年は失われつつある。
スクロールできます
指標全期間(1987〜2025)直近5年間(2020〜2025)見解
損益合計(円)-118,500 円-105,400 円近年も収益性は低く、逆張り売りが機能していない
勝率(%)44.65 %40.85 %勝率がさらに悪化。直近は売りサインの質が低下
損益比(PF)0.97 倍0.89 倍プロフィットファクターも悪化し、効率的な戦略とは言い難い
年平均損益(概算)約 -3,000 円/年約 -21,000 円/年ドローダウンが近年で加速傾向にある

ロスカットありでは?

  • ロスカット条件:前日終値の0.6%上昇で逆行した場合(当日または翌日高値が達した場合)、その価格で損切り。
  • それ以外は翌日終値で買い戻し。
全期間では損益が+20万円に改善し、損益比も1.08倍と黒字化。一方、直近5年間では依然として-6万円の損失にとどまり、売り戦略の有効性低下が示唆される。
項目全期間(1987〜2025)直近5年間(2020〜2025)
取引回数2,690 回236 回
勝トレード数1,011 回73 回
負トレード数1,679 回163 回
利益合計(円)2,747,300 円717,400 円
損失合計(円)-2,540,605 円-777,945 円
損益合計(円)+206,694 円-60,545 円
損益比(PF)1.08 倍0.92 倍
勝率(%)37.58 %30.93 %
目次