2025/06/11② 動くな、心。叫ぶな、欲望。今はただ、風を待て。

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朝の静寂を破ったスラストアップ。

寄付きから一直線に空を目指した円建て金は、15,700円手前で足を止めた。まるで何かを悟ったように。
だが、それはただの始まり、CPIとFOMCという嵐の前の静けさだ。ドル建て金も息を吹き返し、為替も落ち着きを保つなか、トレンドは確かに姿を見せた。17時、俺たちは買いを選んだ。けれど、それは確信ではない、賭けでもない。
熱くなるな、浮かれるな、と自分に言い聞かせながら指を動かす。今夜は波が荒れる。インフレが鎮まり、パウエルが静かに語れば、この買いは輝き出すだろう。だがもし、金利の針が再び上を指せば、全ては幻になる。

だからこそ、利を確保するラインを、命綱のように握りしめる。深追いはしない。夜明けを待つのだ。今はまだ、「動かぬ強さ」が勝つ。叫びたい心を抑えて、俺たちは見届ける。夜が明ける、その時を。

<6:00までの想定>
本日17時以降、円建て金は米CPIとFOMCを控え、慎重な展開が続く見通し。CPIが予想を下回れば利下げ期待が高まり、ドル安・金高となりやすく、円建て金も上昇圧力がかかる。一方、CPIが予想を上回ると金利上昇観測が強まり、ドル高・金安に傾きやすい。FOMCでは利下げの有無よりも、年内の見通しとパウエル議長のスタンスが焦点。ハト派寄りなら金に追い風となるが、タカ派姿勢なら失望売りが出る可能性も。イベント通過後の価格変動に注目し、明朝のエントリー可否を判断すべき局面。
不確実性の高い局面で無理に仕掛けることは、ロスカットに巻き込まれるリスクを孕む。利益を逃す場面があっても、明確な方向性が出るまでは静観が賢明である。

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前回までの収支(今月分)

確定:+880円
未確定:▲1,079,000
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2025/6/10 17:00~ 振り返り

本日は、8時45分時点の見送り判断が最も合理的で正しかったことで評価できます。相場は一日を通じて明確なトレンドも材料もなく、「三すくみ」の様相。レンジ相場の中、上下どちらにも振れる可能性はあったものの、ボラティリティは極端に小さく、エントリーのリスクを上回るリターンの見込みは乏しかった。

このような場面では、「ポジションを取らないこと」が最大の勝ち戦術であるといえます。今回の判断はその教訓を体現したものであり、今後も同様に重要イベント前後や材料不在時には静観姿勢が求められる。

次の判断タイミング(本日17時)では、今晩のCPI発表の影響とその後のボラティリティを踏まえ、トレンド発生の兆しがあるかを慎重に見極める必要がある。引き続き、“相場が動く場面”での準備を怠らず、冷静な判断を重ねていくことが重要。

円建て金_1時間足

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2025/6/11 17:00~ 売買判断

    項目内容
    エントリー価格成行買(17時の直近値)
    利確目標15,750円〜15,780円
    ロスカット(初期)15,580円(または直近安値)
    管理方法ロスカットは追従型(トレイリング)へ切替可
    東京タイムでは寄付き直後から円建て金が一貫して上昇し、典型的なスラストアップを形成。

    時間足では平均足が陽線連続となり、一目均衡表の雲上抜けも確認されるなど、短期的な上昇トレンドへの転換が示唆された。日足でも転換線・基準線を上抜けており、雲上限へ向けた動きが続く。

    加えて、ドル建て金も反発基調にあり、3,320ドル台後半まで持ち直したことが円建て金の下支えに。ドル円は145円台で落ち着き、為替要因による圧力は限定的。

    一方で、今夜の米CPIやFOMC、パウエル発言が相場を急変させる可能性があり、仕掛けるにしても利確・損切ラインの明確な設定が不可欠。特に15,700円超えが定着しない場合は、早期撤退の判断が求められる。短期上昇の流れを捉えつつも、深追いを避ける慎重な姿勢が鍵となる場面である。
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    注目ニュース、発言予定

    本日深夜から明朝にかけて、米CPI(21:30)とFOMC政策金利発表(翌3:00)、パウエル議長会見が予定され、市場の注目が集まっている。

    CPIが予想を下回ればインフレ鈍化が意識され、利下げ観測が強まり金相場には支援的。一方、CPI上振れなら金利高・ドル高圧力で金価格は下押しされやすい。FOMCでは利下げ見送りが確実視されているが、年内の利下げ時期や回数に関する見解に市場は敏感に反応するだろう。これによりドル円や金価格のボラティリティが急上昇する可能性が高く、ポジション保有にはリスクが伴う。よって、現時点では無理なエントリーは避け、イベント通過後のトレンド形成を確認してからの対応が望ましい。イベントを通過するまでの戦略は、軽めのポジションと短期的な利確・損切設定が基本となる。
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